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『窓1 〜伝書鳩〜』

二ノ島208号室。ここが僕の部屋だ。
机の上には沢山の書類がおかれている。
神佑地狩りに関連する事件が多発して、とうとう自室にまで仕事を持ち込んでしまった。
どれもこれも未処理のものばかり。

「ふぅ…。」

紅茶に手をつけ、ため息をつく。
こんな毎日だと部屋の空気でさえ重くのしかかってくるように感じる。

(あの子に話を聞けたら、捜査も少しは進展するかもしれないんだが…。)
(いや、それは言い訳かな。)

ふと、視線をそらすと、窓際の鳥が目に入る。

( あの子が去ってからもう一ヶ月になるのか。)


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「夕上さん、血が元通りになるまで、少し時間がかかるんでしょう?」
「良かったら私の式神をそばに置いてください。連絡に使ったり、ちょっとした仕事なら手伝えると思うので。」

…確かに、以前と同じように仕事をこなせるようになるまでは、少し時間がかかりそうだった。
とはいえ、彼女の式神を必要とするほどのことではない。
そう思っていたのに・・・。

「 ふふん。暇つぶしには使えそうだな。君と同じで少し地味だが。」

そしてまた殴られた。

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断ろうと思っていたのに…。今でも何故あんなことを言ったのか…、理解できない。
ただこの式神を見ていると、少し気持ちが落ち着くようだ。
真っ白な鳥の形をしたその姿は、彼女の真直ぐな気持ちを表しているように思えた。

「君のご主人様は元気にしているのかな?」
「あの可愛い王子様を、頼れるようになっていたらいいんだけどね。」

(ボクには彼女を泣かせることしかできなかった。あれでよかったんだよ。)
自分の心に言い聞かせる。
(今の仕事じゃ傍で守ってやることもできない。鳥籠に閉じ込めるわけにもいかないしな。)

「しかし君は、本当にご主人様に似て地味だな。」
「 ほら、リボンでもつけてあげようか。」

ネクタイをほどいて綺麗な花の形にする。すると……

「私なら元気ですよ。」

突然式神から声がした。

「今、島の受付に来ています。本当なら良守から直接話しをさせるべきなんですが、何故かここには行きたがらないので。」
「代わりに私が神佑地狩の関係者らしき人物について、資料にまとめたので、今からそちらまで届けに行きますね。」

(な、な、な!!?)
心臓が飛び跳ねた!そして何を言われたのか一瞬分からなくなっていた。

「……あの時、地味な格好だったのは、修行中だったからですよ!」
「あと、……王子様は一人だけでいいんです。」

拗ねたようにつぶやく。

「ぷっ!はははははは!!いや、君らしいね!」
「分かった。美味しい紅茶を淹れて待っていよう。」
「飲めばきっと驚くぞ?ボクのようなハイクラスな人間でないと手に入れられない種類だからね。」

窓から一筋の風が通っていった。
紅茶の香のする、さわやかな風だった。

・・・・・・窓2へ続く・・・・・・


★管理人=ナガツキの投稿です(笑)★
まだ途中なので御題部分が出てきてません!(笑)窓2で、ちゃんと『恥じらう時音に言葉で攻める夕上』が登場する予定ですから
もうしばらく待ってくださいねvv
いやぁ、あさ姫さんの作品を読んで、自分でも何か書いてみたいと思ってしまいました。
初めての試みなので広い心で接してやってください(笑)
とりあえず、サイト開設一ヶ月記念にvおめでとう私!!!